阪神・掛布雅之ＤＣ（５８）が２７日、兵庫県西宮市の鳴尾浜球場で自主トレ組の練習を視察した。プロ１４年目を迎える狩野恵輔外野手（３１）に注目し、腰痛からの完全復活に太鼓判。開幕１軍を狙う力もあると、絶賛した。

　若手育成だけではない。“掛布再生工場”は故障に泣かされた苦労人に着目。室内練習場で狩野の打撃練習を視察後、掛布ＤＣは「いい打撃をしている」と感嘆の声を上げた。

　０９年に正捕手で１２７試合に出場。だが、その後は椎間板ヘルニアによる２度の手術などで１２年オフには育成契約となり、昨季途中に支配下へ復帰した。

　だが、掛布ＤＣは高い打撃技術を評価。「（狩野に）代打で打率４割を目指せと話したが、失礼なことを言っちゃったな。ポジションを獲るつもりで、勝負できる」と話した。

　その上で「安芸組から（今季１軍開幕の）３月２８日に名を連ねる可能性はある。キャンプは若い者もベテランも競争。狩野は後押ししたい１人」と、開幕１軍指令も飛び出した。

　狩野の復活は若手にもプラスだ。「ああいう選手に日の目を見せてやらないと。（若手も）何回か挫折をする。狩野が１軍に入れば彼らの手本になる」。育成と再生。さまざまな形で掛布ＤＣの『猛虎改造』は進められる。