阪神・呉昇桓（オ・スンファン）投手（３１）が２８日、藤浪晋太郎（１９）に太鼓判を押した。来日前から藤浪の映像を見ていたといい、「ダルビッシュのようになれる可能性がある」と関係者に話した。黄金右腕の進化へ、新守護神が間近でサポートをしていく。

　韓国最強クローザーの眼にも、藤浪の「未来」が輝いて見えた。呉昇桓は１年目に１０勝を挙げた右腕の映像を、韓国でチェックしていた。

　「もっと体が大きくなれば、ダルビッシュみたいになれる可能性がある」

　韓国代表で出場した２００９年ＷＢＣの日本戦で、ダルビッシュの投球を直接見ている。その姿に、藤浪を重ね合わせた。そして導き出された答えが、日本球界のエースになれる資質を秘めている、というものだった。

　さらなる成長を遂げるためには、肉体改造は絶対条件だという。藤浪自身も、すでに着手しており今オフには、体重９０キロを突破した。より体を大きくするため、呉昇桓のオススメは“チーズのせご飯”だ。

　「呉昇桓も若いころに食べていたと思うよ」と山本スカウトが明かす。豊富なタンパク質を十分に取ることができ、体を大きくするには最適。虎の黄金右腕にも食べてほしいと考えている。

　２７日に初対面した藤浪の印象について「力がありそうでいいなと。一緒にいれば、これからもっと詳しくわかっていくと思う」と話していた。トレーニング方法や食事、あらゆる面において「知っていることは話してあげたい」と全面サポートするつもりでいる。

　呉昇桓は、この日完全休養を取った。グアムトレで一度、体をつくり上げてきたため、ここからはスロー調整に努める。ブルペンも第１クールは入らない予定だ。マイペース調整を進めながら、藤浪の成長を手助けしていく。