「阪神２軍春季キャンプ」（４日、安芸）

　打倒巨人へ、ベテランがチームの底上げ役になれ！掛布雅之ＤＣ（５８）が、関本賢太郎内野手（３５）に「新井良太と今成と勝負しろ」と、正三塁手争いに名乗りを挙げるよう猛ゲキを飛ばした。安芸から刺激を送って競争を激化させ、チーム力強化へつなげていく。

　底上げは、若手だけの仕事じゃない。ベテランこそチームを活性化させられる。掛布ＤＣが望むことは、サバイバルの激化だ。その先には、打倒巨人という目標がある。

　「巨人があれだけのバランスのチームで戦ってくるわけですから。阪神は現状、まだまだ巨人を倒せるところまでいっていない。チーム内での激しい争いがあって、初めて巨人を倒せるレベルにチームが仕上がっていくと思いますから」

　激しいポジション争いを勝ち抜いた選手が、巨大戦力に立ち向かう。たとえ敗れても、競争は個人能力を上げる。争いがハイレベルなほどだ。その図式がチームに厚みをもたらすと考えている。

　そしてキーマンに関本の名を挙げた。今季の正三塁手争い。「新井良太や今成と勝負させろと言っていいと思いますよ」とハッパをかけた。もちろん、２人のカンフル剤で終わるとは思っていない。直接見て「レギュラーを取る力はある」と背番号３を評価する。

　開幕までの約２カ月は、打倒巨人の戦力をつくり上げる期間となる。「かなりレベルの高いポジション争いをしてもらいたい」。安芸キャンプの充実ぶりに目を細める掛布ＤＣ。沖縄組よ、うかうかするな‐。“２軍”から強烈なメッセージを送り続ける。