福留、復活へ居残り特打で80分51発
「阪神春季キャンプ」(5日、宜野座)
福留孝介外野手(36)が5日、居残り特打で288スイングして51本の柵越えを放った。この日はフリー打撃と合わせて60本もの柵越えを披露した。第1クールは5日間で2000スイングを超える振り込みを敢行。第2クールでも自ら追い込む意気込みだ。
グラウンドを独占した。ひたすらバットを振り続けた第1クール。福留は1時間20分もの居残り特打で締めくくった。
「(振り込みの)目的は自分の感覚を試しながらつかみにいくことだから。バットを振る体力はあったね」。疲れた様子はない。むしろ満足そうな表情だった。
毎日恒例の居残り特打は、4日まではロングティーと室内練習場でのマシン打撃だった。この日はメーン球場で打撃投手を相手にスイングを確認した。
まずは右腕から119スイングで21発。投手が交代する間にケージの横で見ていた和田監督から指導を受けると、今度は左腕から92スイングで18発を放った。
2度目の投手交代の間に水を口にすると、ラストスパート。最後は再び右腕から77スイングで12発。二つ並んだ打撃ケージの一つを独占し、ぶっ通しで3人の打撃投手から計288スイングで51本もの“アーチ”をかけた。
最後まで見つめた和田監督は「メジャーでは動く球や強い球を打ち返そうとして、トップとインパクトの距離が浅くなっていた。毎日、相当のスイング量を振っているだけある。スピードと強さが出ている」。復活へ確かな気配を感じ取った。
36歳のベテランは第1クールで、初日の500を超えるスイングから始まり、2日からの3日間も平均スイングが400を超えた。この日も403スイング。5日間で2000回以上もバットを振った。
2日に右手のマメが裂けてから人さし指、中指、手のひらにテーピングを巻いている。だが、バットは離さない。「これからも振りながら探りながらやっていければ。もっと精度を高めないとね。意外と元気だね」。復活を期す背番号8。充実の第1クールを終えた。