福留、バント練習ミス連発の若手にカツ
「阪神春季キャンプ」(8日、宜野座)
福留孝介外野手(36)が8日、実戦形式のバント練習でミスを繰り返した若手にカツを入れた。
ファウル、フライ、ゲッツー…。緒方、中谷、伊藤隼ら、アピールしなければならない若手がバントミスを連発。そのふがいない姿にベテランは、黙っていられなかった。
バント練習終了後、野手が集まった円陣であえて前に出た。「意識の問題。何をしなきゃいけないか、ということだよ。以前からちょっと感じる部分はあったしね。『もうちょっとちゃんとやろう』と言った」。優勝には欠かせない若手の奮起を促すために苦言を呈した。
その思いは確実に伝わっている。緒方は「『もっと気持ちを入れろ』と言ってくださった。僕はああいう場面でミスが許される選手ではない。絶対に失敗できないんだ、という気持ちをもっと持っていきたい」。大先輩の金言を強く胸に刻んだ様子だった。
和田監督も福留の姿に目を細めた。「感じたことを若い選手に言ってくれた。さすがだね。チームを強くしたいという思いの表れだろうね」。キャンプ初日から振り込みを続けるなど、マイペース調整を続ける男が見せたチーム愛。主力が離脱する中、雰囲気を引き締めた。