ドラ4梅野が新人対決で“プロ1号”
「阪神紅白戦、紅組7─2白組」(15日、宜野座)
南国の風をつかまえた。阪神ドラフト4位の梅野隆太郎捕手(22)=福岡大=が15日、紅白戦でプロ第1号本塁打を放った。ルーキー同士の対決となった山本を撃破したバックスクリーン右への豪快弾。大物の予感が漂う。
六回2死。2‐2の平行カウントから、123キロチェンジアップを捉えた。泳ぎ気味に映る打法も、ポイントを前に置くスタイルの梅野にとっては、ドンピシャのタイミング。外野に吹く風にも乗って、中堅フェンスを飛び越えた。
「強く振ることを意識してました。三振してもいいやと。ああいう結果になって良かったです。岩貞との時に力んだので、その反省をうまく調整できました」。反省を成功に結びつけた一打に表情が緩んだ。
直前の五回、ドラフト1位・岩貞の勝負球、126キロスライダーを引っかけた。完全に芯を外された三ゴロ。始動、タイミング、スイング。すべての要素を見直し、この打席に向かっていた。
「風を差し引いてもパワーがあるね」と和田監督。巨人・三井統括ディレクターは「ドアスイング気味だけど当たったら面白い。バッティングがいいね」と一定の評価を与えた。正捕手争いに新風が吹き込む。