「阪神春季キャンプ」（２１日、宜野座）

　岩田稔投手（３０）が２２日の広島戦（コザしんきん）に先発する。先発ローテーション入りを狙う背水の左腕がオープン戦の開幕投手を務める。

　「普通にやります。頑張るだけです」

　岩田は短いコメントに決意をにじませた。昨季はわずか１３試合の登板で２勝（５敗）どまり。もう首脳陣の期待は裏切れない。１４年は巻き返しの１年だ。

　だが、今キャンプの序盤は調子が上がらなかった。９日のシート打撃では直球が高めに浮き痛打を食らった。「全然ダメ。これじゃ、バッティングピッチャー」とうなだれた。翌１０日にはブルペンで２１１球の投げ込みを敢行。必死に投球フォームを固めた。

　その成果は表れる。１５日の紅白戦では３回２安打１失点。「ボールが低めに集まってきたので。低めに強いボールが投げられるようにやっていきたい」と確かな手応えを得た。

　先発事情が苦しいと言われる今シーズン。岩田の復活がＶ奪回の鍵を握る。広島戦の２番手は秋山。先発ローテ争いを勝ち抜くため、左腕が結果で示す。