「阪神春季キャンプ」（２１日、宜野座）

　和田豊監督（５１）が、オープン戦初試合となる２２日の広島戦（コザしんきん）で、先発登板する広島・大瀬良大地投手（２２）の情報収集に走る考えを示した。昨秋のドラフトで阪神も１位指名した快速右腕。シーズン中の対決をにらんで、数多くのデータを入手する。

　手の内を見せてくれる。生かさない手はない。大瀬良を丸裸にできる絶好のチャンス。多角的に敵軍のドラフト１位右腕を分析し、シーズン本番につながる生きた情報をゲットする。

　「シーズンでも当たるであろう投手。出る選手には感じたことを伝えて欲しいし、こっちもどういう投手なのか見ていきたい。対戦してみないと分からないこともあるんでね」と和田監督。選手には情報の収集と伝達を要望し、首脳陣には徹底解剖を求めた。

　昨年のドラフト会議で、タテジマも１位入札した本格派右腕。素材が一級品であることに疑いの余地はない。当時、スカウトが撮影したビデオで投球は見たが、肉眼で見れば、また違った側面も見えてくるはず。

　「ウチに対して投げてくれるということなんで。見れるというのはプラス。シーズンで初対決となると、（打席に）立ってみないと分からないとこがあるんで。ありがたいね」と貴重な時間を有効に活用する。

　昨年のＣＳファーストＳで連敗を喫し、息の根を止められた広島。オープン戦であろうと、相手に苦手意識を持たせられれば、本番にも生きてくる。球数を投げさせ、クセを見抜き、データを得る。日本一を目指す戦いは、すでに始まっている。