西岡、実戦モードへGO砲や柵越え22本
「阪神春季キャンプ」(23日、宜野座)
西岡剛内野手(29)が、宜野座球場での1カ所のフリー打撃で、76スイング中22本の柵越えを放った。今キャンプは右肘痛で一度離脱したものの、ここにきて昨年以上の力強さを感じさせる打撃を披露。初実戦となる25日の練習試合・LG戦(宜野座)に向け、スタンバイはOKだ。
快晴の青空に白い放物線が映える。ホームランバッターを思わせる鮮やかなアーチが宜野座球場にかけられた。22発の号砲が西岡の決意の表れ。準備は整った。
「いい感じで振れました。(準備は)昨日と今日でできました。明日は、いい雰囲気でみんなで元気良くやりたい」
面白いように白球を打ち返した。前日と同様、本隊と離れて宜野座で振り込んだ。2カ所でのフリー打撃では、左右の投手を相手に53スイングで5本の柵越えを披露。その後、新井と2人で行った1カ所打撃で「ショータイム」が幕開けだ。
「バッティングピッチャーの、投げるのが分かっている球に反応はできても、試合でアウトコースと思っていてそこ(内角)に投げられた時にそういう反応ができるかです」
冷静に快音を振り返りながらも、話す表情に充実感が漂った。76スイング中22本の柵越えは、右投手を相手にすべて右中間か右翼席に放ったもの。高々と舞い上がった打球や、鋭いライナーでたたき込んだ力強さ。成長の実感はある。
「去年よりウエートもして腕力も付いている。朝の特守もバッティングの下半身の強化になっている。打球の質が良くなっている」
右肘の痛みで第2クール中に検査で帰阪。調整の遅れも心配されたが、しっかりと状態を上げてきた。「試合で打てないと意味がない。ホームランバッターじゃないし、練習で何本打っても試合でヒット1本とかフォアボールの方がいい」。手応えはあっても、足元は見失わない。
今季の打順も「僕が決めることじゃない。開幕に向けてやっていく」と話す。25日のLG戦(宜野座)が初実戦。キャンプの総仕上げに入る。