新井がキャンプMVP!三塁併用もOK

 「阪神春季キャンプ」(26日、宜野座)

 沖縄・宜野座での春季キャンプを打ち上げた。和田豊監督(51)は、今キャンプのMVPに新井貴浩内野手(37)を指名。マウロ・ゴメス内野手(29)と一塁のポジションを争う今季だが、好調な新井を三塁で起用するオプションを示唆した。

 指揮官の口から出た名前は意外なものだった。春季キャンプのMVP。若手や新戦力などが予想されたが…。

 「MVPとなると、新井のお兄ちゃんだね。体のキレもいいし、試合で結果も出ている。打撃コーチ時代から見てきた中で(今年が)一番だと思います」

 MVPに指名されたのは、ポジションが保証されていないベテラン・新井。いや、それも和田監督の期待の表れだ。「新井の中で期するものもあるだろうし、反骨精神もあると思う」と評した。

 今オフは4番候補としてゴメスを獲得。ポジションは新井と同じ一塁。新外国人との競争という現状に、悔しさがないといえばうそだ。それでもキャンプ中は声を張り上げ、チームのムードメーカーにもなった。その上で紅白戦を含む実戦では、通算11打数9安打と驚異の数字も残した。

 「ベテランが声を出すと、チームの雰囲気もよくなる」と和田監督。有形無形の力で、新井は存在感を発揮した。この和製大砲を生かさない手はない。

 現在はゴメスが下半身の張りで実戦出場がない状態だ。「新井が元気ならば、いろいろなオプションができる」。連日の特守では、下半身強化も兼ねて三塁守備に就いた新井。「守備練習も一生懸命にやっていた。何かの時は(三塁を)やれるくらいまでにね」と指揮官も及第点だ。

 ゴメスの状態が万全でなければ一塁で、ゴメスが間に合うようでも三塁での起用が可能。新井のひたむきさが逆境を変えつつある。

 このMVP指名に「恥ずかしいですね」と照れ笑いを浮かべた新井。だが、指揮官のメッセージは胸の奥へ響いている。「状態は(近年で)一番いいと思います。これから、もっといいパフォーマンスを出していきたい」と意気込んでいた。

 今後の定位置争いも「ポジションも保証されていない。どんどんいいものを出していきたい」。そして目標は「優勝です!」と力強く声を張った新井。歓喜の時へ向かう猛虎に、背番号「25」の存在は欠かせない。

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