西岡“14年初安打”守備でも動きにキレ
「オープン戦、ソフトバンク2‐0阪神」(4日、ヤフオク)
差し込まれたように見えた。去年までならファウルになってもおかしくないようなタイミングでも、打球は三遊間を抜けていった。オープン戦初出場で、第1打席に左前打を放った阪神・西岡。「自分の中ではまだしっくり来ていない」と言うものの、スイングスピードに確かな進化を感じさせる一打だ。
相手の先発は昨年までチームメートだったスタンリッジ。関川打撃コーチが「思った以上にボールが来てて、一回り目は全員が差し込まれていた」と言うように140キロ台中盤の直球はキレがあった。西岡もややタイミングが遅れたように見えたが…それをスイングスピードでカバーし、三遊間を破った。
キャンプから打撃フォームを意識せず、とにかく振る力を上げることに重点を置いてきた背番号7。「強く振ることが去年はできていなかった。これをシーズンでできたら」と実戦初安打に一定の成果を感じ取った様子だ。
ただ、三回2死一塁で迎えた第2打席は投ゴロ、五回2死満塁の第3打席では直球に空振り三振に倒れた。「ゲームの中でのタイミングだったり、開幕までに状態を上げていかないといけない」と課題も口にする。
それでもキャンプ序盤に襲った右肘痛から順調な回復ぶりを見せ、オープン戦で調整していけることが大きな収穫。初回の安打後には憤死したものの、二塁へスタートを切った。守備でも三回1死一、二塁から俊足の中村が放った二ゴロを素早い動作で処理し、併殺に仕留めるなど動きにはキレがある。
和田監督は「レギュラークラスが出てきて、これからゲーム勘をつくって状態を上げてほしい」と語った。開幕までに実戦での対応力を養っていければ、間違いなく西岡の打撃は変わる。