榎田好投で開幕G戦3戦目の先発決定

 「オープン戦、神2‐6ロ」(7日、甲子園)

 阪神の開幕G倒ローテが7日、決まった。28日は能見篤史投手、29日は藤浪晋太郎投手、そして3戦目の30日は榎田大樹投手(27)が東京ドームの先発マウンドに立つ。期待の左腕は、今年初の甲子園となったロッテ戦に先発し、4回を2失点にまとめた。少し課題も残るが、開幕までに万全の状態に仕上げる。

 清水のミットは、ほとんど動かなかった。四回、2死走者なしから井上を迎えた打席。2ボール1ストライクから鋭く落ちるフォークで空振りを奪うと、最後は134キロのクロスファイヤーで空振り三振に仕留めた。榎田が4回を2安打2失点。気温6度に冷え込んだ聖地で、開幕ローテ入りを確実とした。

 「今日は縦変化を意識して投げたんですけど、そういうところは良かったです。インコースの真っすぐも良かった。コンディションが悪い中で、しっかり4イニング投げられたのは良かったです」

 キレ味ある直球とスライダー、スラーブ、チェンジアップ、フォーク、スクリュー。多彩な球種を正確にコーナーへ投げ分けた。持ち味の小気味いい投球は今年も健在。それでも、指揮官が左腕へ求めるレベルは高い。「ここらへんが(先発ローテに)入ってもらわんとね。もうちょっと上げてもらわないと」と注文をつけた。

 榎田もセットポジションの投球を反省した。二回だ。2死から井上の中前打でこの試合初めて走者を許すと、ハフマンには四球。一、二塁からルーキーの吉田に三塁線を破られ、2点を失った。

 「セットになって、クイックのタイミングとバランスが合っていなかった。あの2失点がシーズンに入って、勝てる、勝てないに影響してくる。練習から実戦を想定してやっていきたいです」

 ただ、これで開幕3連戦の先発ローテが固まった。初戦はエース・能見。2戦目は進化を遂げる藤浪。3戦目には昨季“Gキラー”として、巨人から3勝をマークした榎田が敵地のマウンドに立つ。

 先発の駒不足を不安視される今シーズン。先発3本柱に続く左腕への期待は大きい。榎田が今年もG倒のキーマンとなる。

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