マートンは4番OK!有事に備えアリ

 「オープン戦、阪神5-6日本ハム」(8日、甲子園)

 初めて見るボールにも、マートンの体はきれいに反応した。直球を待った上で、スライダーを完ぺきに打ち返した。右方向への鋭い打球は助っ人の真骨頂‐。もう本番を迎えても大丈夫かの問いに「おっしゃる通り」と納得の表情を浮かべる。

 場面は4点を追う六回だった。1死一、三塁で迎えた第3打席。初顔合わせのクロッタに1ボール2ストライクと追い込まれたが、決め球の外角スライダーをきれいに右前へはじき返した。

 「直球のタイミングで合わしていって、変化球への対応ができたのは中身のある打席だった。普通は直球から変化球への対応は時間がかかるけど、きょうはそれができて良かった」と追撃の適時打を振り返ったマートン。チームにとってもオープン戦でタイムリーが飛び出したのは、2月23日の中日戦(北谷)以来、38イニングぶりだ。

 マートン自身、キャンプ終盤から調子を崩していた。ボールを迎えに行く形になり、福岡遠征では追い込まれればもろさを露呈していた。だがこの日は初顔合わせの投手が追い込んで投げてきた勝負球に、しっかりと自分の形で対応。確かな手応えをつかんだ一打だったからこその、“開幕OKサイン”だ。

 二回には大谷の直球をきれいに中前へはじき返し、マルチ安打はキャンプからの実戦で初。関川打撃コーチは「昨日の練習くらいから変わってきた。まだまだ状態を上げてほしい」と言う。現時点で4番が期待されるゴメスが右膝裏痛などで不透明な状況。仮にアウトとなれば、昨年も4番を努めたマートンか、好調の新井が代役を務めることになる。

 和田監督も「もしゴメスに何かあったときには(マートンにも)可能性がある」と示唆。実績を残してきた男の変わらぬ存在感‐。オープン戦5連敗でも一筋の光明だ。

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