呉昇桓0封聖地デビュー!走って登場

 「オープン戦、阪神5-6日本ハム」(8日、甲子園)

 石直球が聖地でうなりを上げた。本拠地初登場となる新守護神・呉昇桓。見守る虎党の期待に応えるべく、韓国通算277セーブの力を見せつけた。

 加藤、福原の後を受け、1点ビハインドの九回だ。「今まで1度も乗ったことがないので、僕は走っていきます」とリリーフカーには乗らず、右翼席脇のゲートから走ってマウンドへと上がった。

 そして寒空の甲子園を、その投球で熱くする。先頭の中島を捕ゴロに打ち取ると、四球と中前打、さらに盗塁を絡められて1死二、三塁の危機を招いた。だが、ここから真価を発揮する。

 3番・西川を力のある“石直球”で空振り三振。続く北を中飛に切り、涼しげな表情でマウンドを後にした。

 「寒くてしんどい部分もあったけど、よかったと思います」と振り返った呉昇桓。甘い直球をはじき返される場面もあったが「(直球は)カウントによって高めが必要なときと、低めが必要なときもある。そういうときの練習ができれば」と余裕すらうかがわせた。初の本拠地マウンドも「問題ないです。いいと思います」と相性は良さそうだ。

 和田監督は「意識的に高めの直球で空振りも取れていた。さすがというもの見せてくれた」と及第点。頼りになる守護神が、まずは上々の甲子園デビューを飾った。

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