鳥谷1番&西岡3番の新オーダーで初星

 「オープン戦、阪神3‐2DeNA」(11日、甲子園)

 阪神がオープン戦9試合目でようやく初勝利を挙げた。主力打者に快音は少なく、まだまだ手放しで喜べるものではない。そんな中で和田豊監督(51)は昨季1度もなかった「1番・鳥谷、3番・西岡」の新オーダーを試し、シーズン本番もこの打順で臨む可能性があることを示唆した。

 長丁場のシーズンでは必ず打線に好不調がある。自ら動き、テコ入れが必要となる時期が来る。その一案がこの日、見えた。和田監督がオープン戦7連敗中で、初めて試した「1番・鳥谷、3番・西岡」。新オーダーは公式戦でもチーム状態や相手を考慮し“起爆剤”として採用する可能性が出てきた。

 「(シーズンを)想定してのもの。やっぱり試してみたい打順だったので」と指揮官。この日は2人が直接、ともに絡んでの得点はなかった。それでもチームはオープン戦初勝利。まだ低調ではあるが、打線の流れを変える端緒となった部分はあったかもしれない。

 打順入れ替えの意図は明確だ。鳥谷の選球眼の良さ、西岡の勝負強さ。2人の特長を生かすことが最大の目的となる。

 鳥谷は昨季の四球が104で、3年連続でリーグ“四球王”。和田監督は「選球眼というところでの出塁率。セ・リーグでも何本かの指に入るものを持っている」とトップバッターとしての資質に期待を寄せている。

 一方、指揮官が「勝負強さがある」と評価する西岡は、ロッテ時代の05年に得点圏打率・377を記録。昨季は同・259ながらサヨナラ打を2度放つなど、ここ一番での集中力はチーム屈指。3番としての適性は高い。

 2人とも新打順に意欲的だ。鳥谷は公式戦では12年7月28日のDeNA戦以来1番には入っていないが、「打順は問題ではない。打順は僕が決めることじゃないので」。昨季は4試合で3番に入った西岡も「どんな打順でも打てるようにしたい」と柔軟に対応する姿勢を示した。

 この新打順は今後もオープン戦で1、2度試す予定だ。3年目の和田阪神が攻撃力アップへ、開幕までにいろんな可能性を模索していく。

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