ゴメスあるゾ!15日1軍デビュー浮上
右膝裏痛で別メニュー調整を続けていた阪神の新外国人マウロ・ゴメス内野手(29)が12日、1軍練習に合流し、初めて甲子園球場でフリー打撃を行った。和田監督、掛布DCらが見守る中、58スイングで4本の柵越えを披露。実戦デビューは15日の教育リーグ中日戦(ナゴヤ)に設定されていたが、今後の状態次第で同日のオープン戦・DeNA戦(横浜)となる可能性が浮上した。
ボスの青写真を変えてやる!そんな意欲がみなぎったのか。前触れなく甲子園に現れたゴメスがドミニカンパワーを見せつけた。左右の打撃投手を相手に58スイング。8スイング目に左翼席中段まで運ぶなど、計4本の柵越えを披露した。首脳陣、チームメート、三塁側でウオーミングアップを開始した広島ナインが興味津々で目を凝らす中、デモンストレーションを行った。
ケージ横では和田監督と掛布DCが何やら、ひそひそと話していた。ネット裏の客席からは南球団社長が見つめていた。練習後、報道陣に囲まれた指揮官は「ゴメス?順調じゃないかな。体のキレはゲームでつくっていくしかないけど、いけそうな感じはある。あさってシート打撃に入るので、それを見てどっちかを判断するよ」と、見通しを明かした。
ゴメスがデビュー予定だった2月23日の中日戦(沖縄・北谷)を右膝裏痛でドタキャンして以降、虎党のやきもきはマックスに達している。それだけに和田監督の言う「どっちか」に関心が集まる。
当初は15日の教育リーグ中日戦(ナゴヤ)に出場する予定だったが、この日、途中経過を見た首脳陣の間で1軍デビューの前倒しも検討されそうだ。14日に鳴尾浜で予定されるシート打撃でゴメスが合格点を得られれば、翌日は新幹線で名古屋を通過する可能性もあるという。今週末から1軍の関東遠征が始まるが、その初日15日のDeNA戦(横浜)がXデーの選択肢として浮上してきた。
当のゴメスは「(甲子園は)ノーマルサイズ。ボールをしっかり捉えられれば、ホームランを打てると感じたよ」とニヤリ。実戦解禁については「状態を見ながら監督と確認してやっていきたい。まだ投手の生きた球を見ていないので、慣らしていくことが大事なんだ」と話した。鳥谷から身ぶり手ぶりで「足は大丈夫?」と聞かれ、「OK」と親指を立てた新助っ人。脱ぎかけたベールを派手に脱ぐ日が待ち遠しい。