ゴメスが竜の守護神岩瀬から強烈二塁打
「ウエスタン・リーグ、中日2‐3阪神」(25日、ナゴヤ)
阪神のマウロ・ゴメス内野手(29)が25日、ウエスタン・リーグ中日戦(ナゴヤ)に3番・一塁で出場し、六回、中日・岩瀬から右中間二塁打を放った。この日は4打数1安打。帯同していた掛布雅之DC(58)からの助言を生かした。試合後は急きょ帰阪。出場予定だった26日の同戦が雨予報のためで、同日は1軍練習に再合流し、鳴尾浜でシート打撃に参加する予定。
打球はグングンと右中間へ伸びた。六回の第3打席。ゴメスが竜の守護神から強烈な一撃を放った。
「打つべきボールを打てたと思う。外のボールに自然に反応できたし、調子はいいよ」
岩瀬に途中までは揺さぶられた。外角へボール球、内角に食い込む変化球が交互に向かってくる。変化球をファウルにしながら、粘った9球目。シュートに反応した。外角低めのボール気味だったが、長いリーチを生かして確実に捉えた。
急きょ遠征に帯同した掛布DCから、試合前に打撃フォームのアドバイスを受けた。「軸足に体重を残して、前に突っ込まないように言われた」。4打席目は右飛に倒れたものの、小熊の外角直球をきっちりはじき返した。掛布DCは「自分からは(ゴメスに関して)あまり言えないんだけど。3、4打席目はいい感じだったと言っていたよ」と多くは語らなかったが、安どの表情を浮かべた。
ただ、手放しで喜ぶのはまだ早い。開幕2カード目初戦の4月1日に対戦が予想される先発・山井には封じ込まれた。初回無死一塁ではフォークを引っかけて三ゴロ併殺打。三回は外へ逃げる変化球を3球続けられ、力のない三ゴロに倒れた。
いずれも外角変化球に苦戦。オープン戦でも露呈した課題だ。「打つべきではない球を打ってしまった」と反省を忘れなかった。
試合後は予定を変更して帰阪した。雨予報のため26日のウエスタン・中日戦出場予定を回避。鳴尾浜の1軍に再合流し、シート打撃で調整する。「(雨は)しょうがないね。1試合でも出られたことをプラスに考えるよ」と前向きに話した。
2打席の凡退を修正し、通算382セーブ左腕を攻略。好感触をつかみ、実戦調整は終了した。開幕まであとわずか。ゴメスが最後の“追い込み”に入る。