西岡「強い巨人」に勝って勢いつける
「巨人-阪神」(28日、東京ド)
阪神の西岡剛内野手(29)が27日、開幕戦の舞台となる東京ドームで最終調整を行い、伝統の一戦での開幕を「絶好の相手」と言い切った。9年ぶりのリーグ制覇へ、スタートダッシュを果たすためには“打倒巨人”が欠かせないと強調。昨季、8月下旬に3タテを喫して以来となる宿敵の本拠地で、王者を倒して勢いに乗る。
程よい緊張感が漂っていた。「まだスイッチは入れてへん。寝れなくなるやん」と言いつつも、開幕を待ちきれない雰囲気が伝わってきた。移籍2年目、チームの精神的支柱となって立つ開幕戦のグラウンド。そして立ち向かう王者・巨人‐。西岡は「絶好の相手だと思います」と力を込める。
「明日からの3連戦は相手が巨人で注目を集めると思うんです。手ごわい相手だと思うんですけど、チームが勢いに乗るためには絶好のチャンス。強い巨人というのはこの上ない相手」
かつて星野監督が“ビタミン剤”と称した伝統の一戦。勝てば勢いに乗り、チームが活性化する。昨年、その事実を西岡も肌で感じ取ったからこそ、スタートダッシュへ、打倒巨人が欠かせないと思っている。
長いシーズンで見れば144試合のうちの1試合。だが背番号7は「何でもそうですけど、出だしでつまずいたら悪くなる。スタートダッシュするためには、勢いをつけなきゃいけない」と必勝を期す。ましてや東京ドームは昨年、8月27日からの3連戦で3連敗を喫し、優勝の可能性がほぼ消滅した場所。開幕戦で苦い記憶を払しょくすることは、チームにとって大きな意味を持つことになる。
「巨人を倒す」‐。オフから、西岡はそう言い続けてきた。3連敗を喫した8月の3連戦、巨人バッテリーは執ように内角の厳しいところを突いてきた。それでも「絶対に来ると分かってて、そこで手を出さないと負け」と、あえて打ちにいき、安打も放った。最後まで巨人にあらがい続けた。
どうしても勝ちたい、勝たなければいけない‐。強い巨人が相手だからこそ西岡は燃える。勝ち方を知る男が訴えた開幕戦勝利の重要性。ただひたむきに、全力で王者を倒しにいく。