藤浪も6失点炎上…虎、歴史的“投壊”
「阪神0-10中日」(1日、京セラ)
投壊が止まらない。プロ2年目の阪神・藤浪晋太郎投手(19)が今季初登板初先発したが、中盤から崩れて八回途中、自己ワーストタイの6失点で降板。2番手以降も失点を重ね、ホーム開幕戦は0‐10の大敗を喫した。これで阪神は球団史上初となる、開幕4戦中3戦2桁失点の屈辱にまみれた。
藤浪が珍しく感情をあらわにした。0‐2の八回、森野に左犠飛を浴びると、右手で激しく膝を叩いた。続く和田には三遊間を破られ、4点目を献上。ここで走者を残して交代。ホーム開幕戦で自己ワーストタイの6失点。うつむいてベンチに下がった。
「投げてるボールは悪くなかったけど、結果として抑えないといけない。余計な四球を与えたのは反省しないといけない。(八回は)100球を超えてマウンドに上がらせてもらってビシッと抑えないといけなかったです」
滑り出しは上々だった。初回は大島を150キロ直球で空振り三振に仕留めるなど、三者凡退。最速153キロの直球を軸に、テンポのいい投球で五回までゼロを並べた。
だが、六回につかまった。1死一塁から荒木に四球を与え、リズムが狂う。和田監督が「ちょっと警戒しすぎた」と振り返った場面だ。これで傷口を広げ、ルナには三遊間を破られた。なおも一、三塁と攻められ、平田にはシュート回転して甘く入った直球を右中間へはじき返された。
「勝負どころで投げきれなかったのは力不足です。いいボールがいっていても、結果の世界なので。悪くても勝たないといけない。次はしっかり結果を出したいです」
二回には森野の打球を利き腕の右手で止め、六回にはチーム唯一の長打となる二塁打で出塁した。それでも、大阪桐蔭高の先輩・西岡が離脱したチームの沈滞ムードを簡単には変えられない。昨年、幾度となく、チームの窮地を救った黄金右腕だが、今季初登板で白星はつかめなかった。
和田監督は「内容は決して悪くなかった。先に1点を取っていればね」とかばったが、中西投手コーチは「全体的にまとまりすぎて外を狙われた。去年はもうちょっと胸元(内角)をいっていたんだけどな。八回を2点で抑えれば御の字だったんだが」と指摘した。
先発ローテの軸として計算される2年目。3連戦のカード初戦を託される先発は球数、長いイニングを投げることが求めれる。「情けないです」と唇をかんだ藤浪。次回こそ、結果で応えてみせる。