マートン11戦22打点&打率5割!盗塁も
「阪神4‐3DeNA」(9日、甲子園)
阪神・マートンは、筆ペンでヒーロー賞と記された封筒を握りしめて囲み会見に応じた。
「打撃で大事なことはホームプレートの上にボールを投げさせること。しっかりとボールを見極めて、相手にストライクを投げさせたことがヒットにつながったと思うよ」。初回、鈍い打球で三遊間を割り、二塁走者の鳥谷を本塁に迎え入れた。セ・リーグの打点王争いを独走する21打点目の適時打で先制点をもたらした。「芯を外されたけど、いい所に飛んでくれた」。たたいたのは外寄りのシンカー。徹底した外角攻めに、腕を伸ばして絶妙に対応した。
前夜は外の際どいコースをすべてストライクと判定され、いら立ちを隠せなかった。ストレスを持ち越さず冷静にストライクを待った結果、第2、3打席で単打を重ねチャンスメーク。六回は出塁後、新井良への2球目にスタート。「岩崎がいい投球をしたので、助けたかった」と、今季初盗塁でルーキーの援護を試みた。
先制打を含む3安打で打率は5割ジャストに達した。八回にも二ゴロの間に1打点を追加。今季、甲子園初のお立ち台に指名されると、興奮気味に「モウスコシ、マイニチ、アシタ、オネガイシマス!」と、知っている日本語をまくしたて、猛虎党の笑いを誘った。セ・リーグ打撃3部門でトップ争いするマートンの進撃は、止まりそうもない。