メッセンジャー8回1失点で今季初勝利

 8回、村田(左)を併殺打に打ち取りガッツポーズするメッセンジャー(撮影・棚橋慶太)
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 「阪神5‐1巨人」(11日、甲子園)

 繊細に、豪胆に‐。緩急自在の投球で強力打線を封じ込めた。8回1失点。堂々の内容で、そして今季初となる聖地での「伝統の一戦」で、阪神・メッセンジャーが2014年の初白星を手にした。

 「四球が多かったのが反省点だけど、何とか試合をつくって、チームに勝利をつけることができた」。その顔に充実の色が浮かぶ。

 初回2死から2四球で危機を招くが、ロペスを空振り三振に取ると、投球にリズムが生まれる。五回に杉内に初安打を許したが、七回までをその1安打に抑える快投を演じた。

 3点の援護を受けた直後の八回は、1死から3連打で1点を失うが「とにかく低めでゴロを打たせ、危機を脱しようと思った」と、1死一、二塁から村田を二塁への併殺打に打ち取り、リードを守ってマウンドを託した。

 昨季はチームトップの12勝を挙げながら、巨人戦での先発機会はゼロ。それだけに「巨人戦に投げたい?もちろんだ。見ているだけではつまらない」と、虎の宿敵となる巨大打線に立ち向かう意思を示し続けてきた。

 その気迫を込めた126球を投じた2年ぶりとなる巨人戦勝利に、思いもひとしおだ。前回3月29日の東京ドームでの対戦も白星こそつかなかったが、6回2失点でチームの今季初勝利に貢献した。

 「自分が投げた巨人戦は2試合とも勝てた。巨人はいいチームだし、何とか勝たないといけないチーム。それができてよかった」。言葉にもプライドがにじんでいた。

 これで外国人選手では球団史上3人目となる通算40勝を達成。和田監督も「丁寧に投げていた。今日はメッセに尽きる」と絶賛だ。投壊状態の投手陣に勇気を与える1勝。待望のマウンドで、右腕が大きな役割を果たした。

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