Gキラー榎田復活!和田監督の信頼回復

 「阪神2-1巨人」(13日、甲子園)

 ベンチに戻る阪神・榎田へ、惜しみない拍手が注がれた。持ち味の緩急自在の投球がさえ渡り、八回1死まで5安打1失点。制球も申し分なく、四球は五回に坂本を敬遠気味に歩かせた1つだけ。白星はつかなかったが、自信を取り戻す75球だった。

 「結果が出なければファーム。逆に開き直ってやれました。今日に関しては自分の投球ができたと思います」

 相手は開幕3戦目に3回7安打4失点で、KOされた巨人。投げ合う投手も同じ大竹。リベンジの舞台は整っていた。序盤から攻めの投球で、強力打線に立ち向かった。直球、シュート、スライダーなど、多彩な球種をコーナーに投げ分け、内野ゴロの山を築いた。1点を先制した直後、六回1死一塁から片岡の左翼線を破る二塁打で同点とされたが、八回に交代を告げられるまで、安定した投球をみせた。

 背水の思いで先発のマウンドに上がった。前回先発した6日のヤクルト戦は二回まで持たず、1回2/3、3安打3四球3失点。中継ぎ登板した10日のDeNA戦でもわずか1アウトを奪うだけで、2失点。悩める日々を過ごす中で原点回帰を図った。

 プレートの踏む位置を一塁側から真ん中に戻したのも、その1つだ。

 「フォーム的にも、原点に戻ろうと思って投げました。この前、(中継ぎで)投げさせてもらったことが良かったです」

 首脳陣の信頼も取り戻した。和田監督が「榎田の復調が大きい。キレも良かったし低めに集まっていた。やっときたな」と胸をなで下ろすと、中西投手コーチも「今日は気持ちが向かっていた。だいぶ病んでいたからな」とホッと一安心だ。

 それでも左腕に笑顔はない。「まだ1回だけですから。先は長いので、これを続けていけるようにしたい」。昨季、巨人戦に3勝。上昇気流に乗るチームに、頼もしいGキラーが帰ってきた。

関連ニュース

編集者のオススメ記事

阪神最新ニュース

もっとみる

    スコア速報

    主要ニュース

    ランキング(阪神)

    話題の写真ランキング

    写真

    リアルタイムランキング

    注目トピックス