ゴメスは止まらず!開幕17戦連続出塁
「広島3-1阪神」(16日、マツダ)
首位攻防、第2ラウンドは完敗だった。開幕後初対戦の大瀬良に、ほぼ完璧に封じ込められた。6連勝が止まり、奪首にも失敗。それでも阪神・ゴメスは止まらなかった。快音を響かせ、開幕から17試合連続出塁。来日1年目の外国人では、89年のフィルダーが持つ球団記録の21試合連続出塁へ前進した。
六回無死一塁。大瀬良の外角低めの直球をバットの先で強引に引っ張った。
「直球、スライダーを外角のいいコースに決められていた。自分としては早いカウントで甘いボールが来たら積極的にいこうと思っていた」
中堅左への打球を丸がファンブルして、一塁走者の鳥谷が一気に生還。記録は単打と中堅の失策で、打点はつかなかったが、チーム唯一の得点を生み出す一打となった。
この日は2三振を喫し、21三振はリーグワーストだ。それでも打席では淡泊な印象はない。象徴的な場面があった。
四回無死。2球で追い込まれた後、5球ファウルで粘った。スライダー、カットボールにも対応し、フルカウントまで持ち込んだ。最終的には11球目の外角スライダーにバットが空を切ったが、食らい付く姿に他球団は警戒を強めている。
広島の井生スコアラーは「内角高めを空振りしないし、外角の変化球に思ったよりもついてきている」。マートンのアドバイスもあり、開幕前とは印象が変わってきているようだ。
試合はチーム打率が3割を超えていた打線が、5安打に封じ込まれた。関川打撃コーチが「(大瀬良は)オープン戦の時よりも球の力が強く、まとまっていた。力負けした」と振り返った敗戦。ゴメスの勢いが止まらなかったのが救いだった。