和田監督、連敗も「甲子園で再出発」
「広島8‐2阪神」(17日、マツダ)
後味が悪い。6連勝後の連敗。阪神はカード初戦を制しながら、3カードぶりの負け越し。昨年終盤から続く広島アレルギーを断ち切れなかった。首位が遠のく3位転落。打線に見え始めた若干の陰り。気掛かりだ。
前夜の再現VTRを見ているかのようだった。序盤の好機に1本が出ない。一、二回の1死二塁。隆盛を誇った猛虎打線が、スコアボードにゼロを刻んだ。先制を許して追いかける展開。苦しさが目立った。
「先に先制できていれば、違った展開になっていたかもしれない。ただ、最初のチャンスで必ず取れるわけじゃない。これからも数多くチャンスをつくることだね」。和田監督は悲観することなく、努めて前を向いた。
チームが落ち着く基準とした各球団との対戦をひと通り終えた。10勝8敗の貯金2。開幕から投手陣が大きく崩れ、西岡も戦列を離れる中での立て直しを示す数字は大いに評価していい。
「これで各チームの戦力把握ができた。また新たな気持ちで甲子園でやっていきます」。虎将の唇を伝った再出発の決意。言い換えれば、言い訳の許されない戦いの始まり。聖地の風に身を洗い、勝利だけを追い求める。