メッセ、聖地3試合連続完封へ照準
阪神のランディ・メッセンジャー投手(32)が15日、甲子園で行われた指名練習に参加し、聖地での3試合連続完封に意欲を見せた。先発予定の17日・DeNA戦で達成すれば、1965年の村山実以来となる快挙。開幕からフル回転してきた助っ人右腕が、“レジェンド”の聖域に挑む。
球団史上最高のエース・村山実‐。伝説の右腕に肩を並べるチャンスが、メッセンジャーに訪れた。球団記録となる甲子園での3試合連続完封勝利。「いいですね。いつもそういう(完封する)つもりでマウンドに上がっているので」と、照準を定める。
今季、甲子園では抜群の安定感を誇ってきた助っ人右腕。今季初登板となった4月11日の巨人戦では、強力打線をわずか4安打1点に封じ、チームの3タテへ勢いをつけた。続く4月29日・広島との首位攻防戦では、バリントンとのし烈な投げ合いを制し、2安打、12奪三振で完封勝利をマークした。
記憶に新しい11日の巨人戦では菅野との投げ合いを制し、2試合連続「1‐0」の完封勝利。71年の江夏以来、43年ぶりの快挙で福原離脱のピンチを救ってみせた。実に27イニングを投げて失点はわずか1、防御率0・35。被安打すらわずかに10と、甲子園のマウンドに上がるメッセンジャーは絶対的な存在と言える。
その要因とは。「四球は巨人戦で5つ出したから何とも言えないんだけどね」と言うものの、ストライク先行の投球でリズムをつくってきた。エース級との対戦が多い中、味方打線が援護してくれるまで自分のペースを貫いてきた。
本拠地のマウンドで自ら崩れる心配が無く、確実にゲームをつくってくれるメッセンジャー。この日は甲子園での指名練習に参加し、ブルペン入りして調整した。
DeNA戦は今季初登板。昨季は3勝1敗と白星を積み上げた相手だ。中軸に難敵のブランコが復帰してくる予定だが「ブランコに限らず、確実にすべてのバッターを打ち取りたい」と力強いコメントを並べた。
再び記録のことを問われた右腕は「もちろん光栄なこと。マウンドでは意識せず、自分のことをしっかりやりたい」と力を込めた。虎のレジェンドが成し遂げた聖域へ‐。重い歴史の扉を、メッセンジャーが打開する。