「阪神４‐１ＤｅＮＡ」（１８日、甲子園）

　リードは１点。緊迫したゲーム展開に終止符を打ったのは、新井良の一打だった。

　八回２死満塁の場面に代打で登場すると、２球目の甘く入ってきたスライダーを捉えた。「余計なことを考えずに、コンパクトにいきました」。打球は、あっという間に中前へ。ダメ押しとなる、２点適時打を放った。

　「（福留）孝介さんが（四球で）必死につないでくれたと僕は勝手に感じていたので、すごくいい状態で入れました」。五、六回とネクストバッターズサークルで準備をしていたが、出番は回ってこず。でも、集中力を切らさなかった。

　この試合前まで４試合で１２打数無安打。スタメンを今成に譲ることも多くなっている。

　その中での一打に「できることをやろうというスタンスで、またいい準備をして臨みたいです」と気持ちは前向きだ。ライバルである今成に、負けるつもりは毛頭ない。

　今季の代打成績は、８打数４安打。ここ一番の集中力は光る。和田監督も「ここのところスタメンではバッティングを崩してたけど、１打席の勝負強さをみせてくれた」と賛辞の声。これを機に、復調への階段を駆け上がる。