和田虎、二回以降打線沈黙でやられタカ
「交流戦、ソフトバンク4-2阪神」(23日、ヤフオク)
勝ちに不思議はあっても、負けに不思議は存在しない。必死に積み上げた勝利への布石が、ワンプレーで崩れ落ちた。痛恨の逆転負け。心地よく感じるはずだった玄界灘の薫風が、不快感に満ちた博多の夜。
阪神2点リードの六回、無死一、三塁。今成が併殺コースの三ゴロをファンブル。芝の切れ目でイレギュラーした打球ではあったが、ひとつもアウトを稼げず、李大浩に逆転3ランを浴びる主要因になった。
「捕ってやらんとアカンわな」。敗戦直後のミラールーム。和田監督は両手を腰に当て、無念さのにじむ表情で視線を宙にさまよわせた。ただ、それ以上に二回以降、得点を奪えなかった打線に言及した。
「初回に2点取った後に、早く1点を取らなきゃいけなかった。チャンスがなかったわけじゃないし」。虎将はリードを広げられなかった現実を重く受け止めた。
ソフトバンク投手陣に喫した11三振。うち救援陣に9三振。七回、1死満塁の絶好機でも、上本、代打・新井が連続三振。「後ろにいいのがいるのは分かってるんだし、あのピッチャーたちを出さない展開にしないと」。痛恨の逆転負け。指揮官の声が沈んだ。