能見13K星!六回まで自己最多タイ
「交流戦、ソフトバンク3‐4阪神」(24日、ヤフオク)
苦しみながらであっても、結果を見れば痛快な数字が並ぶ。演じたのは、面白いように空を切らせた奪三振ショーだ。「リズムが悪く、野手の足を引っ張ってしまいました」。自己最多タイの13奪三振。能見は笑顔こそ浮かべなかったものの、さすがの存在感を示す5勝目となった。
「コントロールもですが(ストライクゾーンも)厳しかったので。三振しかアウトを取れなかった。苦しかったです」
制球と共に微妙な判定にも苦しんだ。三回には1死からの四球や守備のミスも絡み、1死満塁から李大浩に押し出し四球と松田の遊撃内野安打で2失点。それでも、後続を連続三振に仕留めた。
三回も含め、二回1死での李杜軒から五回1死の柳田までの10個のアウトは全て三振。毎回の計13奪三振のうち、見逃し三振はゼロで2試合連続の2桁奪三振に。効果的に決まったフォークも、相手打線を冷静に見極めた上でのものだった。
パ全球団から勝ち星
「(ストライクと)見えたら振ってくるので、裏をかくとかそういうのはなかったです」と能見。交流戦で、対戦が少ない打者の傾向を把握して、ボールゾーンに落ちるフォークなどの変化球を巧みに操った。もちろん「女房」をたたえることも忘れてはいない。
清水とは巨人との開幕戦以来のバッテリー。「清水も一生懸命頑張ったんで」。昨年までも何度か組む中で、自分の考えと違うサインが出ても、あえて投げることがあった。投げたうえで、その結果を踏まえて話し合い、清水の成長も促した。開幕戦では敗れたが、新たに共に踏み出した勝利に価値がある。
自身の連敗も止め、パ・リーグ6球団全てから勝ち星を記録する形に。区切りの一勝をつかみ、再び上昇気流に乗っていく。