藤浪が悲壮決意「結果出さないとダメ」
阪神の藤浪晋太郎投手(20)が25日、先発予定の26日・ロッテ戦(甲子園)に向けて、甲子園で汗を流した。前回20日のオリックス戦(京セラ)ではプロ最短2回6失点でKOされ、中西投手コーチから「最後通告」を受けた。背水のマウンドでは「結果」にこだわる決意を示した。
崖っぷちに立たされた右腕の表情は決意に満ちていた。結果次第で2軍降格の可能性もある背水のマウンド。甲子園で最終調整した藤浪が力を込めた。
「結果は常に求められますけど、結果を出さないとダメだと思います。どんな形であれ、しっかり抑えられるようにやりたいです」
プロ最短2回6失点でKOされた20日オリックス戦から中5日。中西投手コーチから、個人の見解として「最後通告」を突きつけられ、投球フォームを微調整してきた。修正ポイントは主に2点。左足の踏み込みと、リリースのタイミングだ。
「バランスもそうですし、自分の感覚です。どうしたらいいボールを投げられるか再確認できました」。24日のブルペン投球では確かな手応えが残った。この日も入念にキャッチボールを繰り返し「感覚」を呼び起こした。
だが、右腕の前に立ちはだかる壁は高い。相手は昨季、5回2/3で自己ワーストの12安打されたロッテだ。勝敗は付かなかったが、苦しめられた記憶は鮮明だった。昨季の経験を無駄にはしない。
「去年は打ち込まれているのでイメージは良くない。打つべきところで打ってくる。チャンスで集中して打ってくるので、ここ一番を抑えられるようにしたい」
逆境の中で追い風も吹く。今季の交流戦にセ・リーグ本拠地で、実施されるDH制だ。「打席のことを考えなくていいというのはあります。キャッチボール(のタイミング)がどうとか、考えなくてもいいので」。今季好調の打撃は封印されるが、DH制をプラスに捉え投球に集中する。
「しっかり調整はできた。自分のピッチングをするだけです」。結果が求められるマウンドへ準備は整った。本来の姿を取り戻し、不安を振り払う。