能見3試合連続2桁K!虎史上3人目

 「交流戦、日本ハム3-1阪神」(31日、札幌ド)

 阪神・能見篤史投手(35)が、8回を3安打1失点と踏ん張った。大谷に手痛い同点ソロを浴びたが、2リーグ分立後の阪神投手では、江夏豊、井川慶以来となる3試合連続2桁奪三振を記録。エースが意地をみせた。

 結果的に敗れた敵地に、鮮やかな奪三振の数え歌が奏でられていた。105球を投じ、10個奪った三振で、猛虎史上3人目の記録に名を記す。能見の力投は色あせない。

 「感じは良かったです。真っすぐも変化球も。(奪三振は)取れる時に取れたので」

 始まりは初回、先頭の陽岱鋼を空振り三振に仕留めたところから。三回までパーフェクトに抑え、五回までに7三振。七回に先頭から大谷に同点ソロを許したが、後続を抑えた。

 圧巻は八回だ。大野、鵜久森と続き、最後は陽岱鋼のバットに空を切らせて10奪三振を記録。「大谷の一発だけだもんな。これ以上ないピッチングをしてくれた」と和田監督。勝ちに値する投球だった。

 これで5月16日・DeNA戦、24日・ソフトバンク戦に続き3試合連続2桁奪三振に。阪神では1968年(2度)、71年の江夏、06年の井川に次いで8年ぶり3人目で、長い歴史の中で通算5度目の記録。左腕2人による系譜に能見が名を連ねたのは不思議なことではない。

 28日に35才を迎え、30日に国内FA権も取得した。毎年の誕生日、家族から祝われることはうれしくても「年を取るだけやから」と特別な感情はない。それでも、積み重ねてきたキャリアと共に、自身の立場は自覚している。

 今季からオリジナルのヒッティングマーチが作られた。自身の希望によるものだがそれだけではない。「若いピッチャーの励みにもなればいいから」。自分の立場を築くことで様々な可能性が生み出せる。チーム全体を考え、若手に刺激を与える意味も込めていた。

 試合後は左肘にアイシングを施してバスに乗り込んだ。気持ちを切り替え、視線は次のマウンドへ。年を重ねても、能見が放つ熱は衰えを知らない。

関連ニュース

編集者のオススメ記事

阪神最新ニュース

もっとみる

    スコア速報

    主要ニュース

    ランキング(阪神)

    話題の写真ランキング

    写真

    リアルタイムランキング

    注目トピックス