「交流戦、日本ハム１‐４阪神」（１日、札幌ド）

　バットで口火を切り、足で流れを呼び込む。スタメン起用の期待に、思い切りのいいプレーで応えた。阪神・緒方の躍動から生まれた三回の４得点。勝利につながる働きだった。

　「来た球に逆らわずに、自分のバッティングを心掛けてました」

　三回だ。先頭で打席に立つと、上沢の２球目の直球を逆らうことなくはじき返した。打球は左中間を破る二塁打。チーム初安打でチャンスを演出した勢いは、さらに続いた。

　続く岩田が２球目で送りバントを試みると、判断良くスタートを切り、三塁でのタッチプレーを狙った守備網をかいくぐってセーフ。結果的に犠打野選となるプレーを誘い、その後の４点を導いた。

　「バントが転がる時に準備していたので。準備が良かったのでセーフになれました」と緒方。四回は先頭で四球を選び、六回２死からは中前打で出塁。チーム３安打のうち２安打を放った。

　「２番・中堅」でスタメンだった前日から２試合連続安打。和田監督も「下位からチャンスをつくったのは久しぶりじゃないか。打席で雰囲気がある。１軍レベルで十分付いていけるところを見せてくれている」とたたえた。

　「これを継続して、強引にならないように」と緒方。気を引き締め、次なる打席への目を向けた。