虎自滅…緒方落球、メッセ&藤井悪送球
「交流戦、阪神0-4楽天」(21日、甲子園)
阪神は2試合連続の完封負けと、見せ場なく敗れた。和田豊監督(51)は失点につながった守備のミスを敗因に挙げた。交流戦は3度目の完封負けを食らうなど苦しんだが、22日の楽天戦(甲子園)が最終戦。スカッと勝って有終の美を飾ってほしい。
グラウンドで繰り返されたのは、想定外の出来事ばかりだった。ほころび、勝利への道を断たれた。4失点の全てに守備のミスが絡んで敗戦。会見場に現れた和田監督は開口一番、守備に敗因を求めた。
「きょうは打つ方より守りだな。エース級の対戦の中で点の取られ方が悪い」。指揮官の視線は、今季初の2試合連続完封負けを喫した打線よりも守備陣へと向いていた。
楽天の先発はエース・則本だった。交流戦で完封勝利を積み重ねる右腕との対戦。先制点の重要度を、誰よりも理解しているはずのメッセンジャーが先に崩れた。
三回無死。岡島の高く跳ねたゴロを処理しながら、一塁へ悪送球。自らの失策でピンチをつくり、1死三塁で銀次に先制左犠飛を許した。無安打で1点を失った。
四回もミスが失点につながった。右翼の緒方が先頭・ラッツのライナー性の飛球に対して目測を誤り、グラブに当てて落球(記録は二塁打)。直後にボウカーに2ランを浴びた。
ともにミスで先頭打者を出塁させ、簡単に与えてしまった3点が、則本を勢いづけてしまった。
「あの本塁打の前の(守備)が足を引っ張ったな。投手戦になっていればチャンスがあっただろうけど、最初の3点の取られ方が取られ方だけに、(雰囲気が)重くなってしまった」。八回1死一塁は藤井が二塁へ悪送球。これも失点に絡んだ。指揮官の嘆きが止まらないのも無理はなかった。
交流戦最終カードも初戦を落とし、貯金は再び1となった。「きょうみたいなことがないように、しっかり守って取れるようにしたい」。9勝14敗と苦しんだ交流戦は、22日の楽天戦が最終戦。リーグ戦再開にはずみをつけるためにも落とせない一戦となる。