西岡プロ初6番 スタメン復帰も3の0
「巨人5‐0阪神」(12日、東京ド)
自分にとっても、チームにとっても重要なゲームだった。レギュラー奪回へ、阪神・西岡には結果が求められていた。6月29日の中日戦以来となるスタメン出場はプロ初の6番。だが杉内の直球を捉えきれず、不屈の男は悔しさをにじませた。
二回1死一塁で迎えた第1打席。2‐1とバッティングカウントに持ち込み、高めの直球を仕留めに行ったが遊飛に倒れた。五回の第2打席も1ストライクから内角の直球を振り抜いたが、再び遊飛に終わると思わず天を仰いだ。
第3打席は低めの変化球にバットは止まったと思われたが、スイングを取られて空振り三振。「2打席目は捉えきれなかった。(杉内は)良い投手なんで。次、頑張ります」と厳しい表情を貫いた。劇的な復活打でつかんだスタメン出場のチャンスだからこそ、次につながるヒットが必要だった。
前日の試合後、西岡は「そんなに甘くはない」と余韻に浸ることなく、自らの置かれた状況を客観視していた。レギュラー奪回のため、厳しい生存競争を勝ち抜かなければならない‐。グラウンドを離れた時点ですでに、頭のスイッチを切り替えていた。
どん欲に追い求めた結果は得られなかった。それでも戦場に立てる限り、挽回のチャンスはまだまだ残されている。