藤浪“天敵”マエケン倒してVへ加速や
マエケン打倒でVへと導く大風を起こす!阪神・藤浪晋太郎投手(20)が24日、甲子園での投手練習に参加。先発する25日の広島戦(マツダ)では、相手エース・前田健太投手(26)との投げ合いとなるが、球界を代表する右腕との勝負を制し、9年ぶりVを目指すチームへ勢いをつけることを宣言した。
マエケンを倒す‐。それは猛虎にとっても藤浪にとっても避けられない、いや、避けてはいけない道。だからこそ、右腕の口から決意を示す言葉が出た。
「いい投手に勝たなければいけないというのはあります。エース級と呼ばれる投手に勝つことによって、チームが流れに乗るので。勝てるように、一生懸命、努力したい」
相手投手と対戦するわけではない。それは藤浪も言い続けてきた。それでも、マエケンとの対決に並々ならぬ勝利への飢えを示したのは、「優勝」という目標を達成したい強い思いに他ならない。
チームにとって、マエケンは“天敵”ともいえる存在だ。昨季のシーズンでの対戦は1勝4敗。防御率は0・40と完璧なまでに封じ込まれた。ただ、唯一の勝利となった7月7日の対戦で、マエケンと投げ合い6回無失点で白星を挙げたのが、当時新人の藤浪だ。
この大きな壁を打ち破れば、先の戦いへ与える影響は計り知れない。だからこそ大きな期待がかかることを、藤浪も理解している。
ここから8月にかけて、ペナントの行方を左右する大事な時期となるだけに「優勝に向かってやるだけ。毎回毎回、安定した投球をしたい」と、自身のギアを一段上げて臨んでいくつもりだ。
先日の球宴期間中には「前田さんから、変化球を投げる感覚とかを教わりました。もちろん参考にしたいです」と、さまざまなことを教わった。その藤浪は相手エースが意識する存在となっている。
同じく球宴で、マエケンから「後半戦はどの辺で(登板が)くるの?」とたずねられたという。自身が阪神戦初戦に登板することが決まっている上で、藤浪の登板する日を気にかけていたのだ。あこがれの存在は、ライバルへと変わりつつある。
昨年10月12日のCSファーストS第1戦以来、3度目の対戦。「調子は悪くない。いつも通りに調整していきたい」と藤浪。猛暑を吹き飛ばす爽快な投球でチームの“天敵”を退けた先に、頂点への道筋はつくられる。