今成意地の猛打賞!ミス取り返した
「ヤクルト7-6阪神」(6日、神宮)
守備のミスはバットで取り返す‐。阪神・今成の執念が、最終盤に神宮の杜へ駆けつけた虎党の大声援をよみがえらせた。勝利には一歩届かず。だが、最後の最後まで勝負をあきらめない今季の猛虎を象徴する働きを示した。
4点を追う九回だ。1死満塁からバーネットの151キロの外角直球を振り抜いた打球が、三塁線を破った。「積極的にいったのがよかった。安打でつなげようという気持ちだった」と今成。2者が生還し、2点差に迫る2点二塁打となった。
期する思いがあった。「(試合の)前半に守備で迷惑をかけたので」。二回。1点を失いなお2死一、二塁から山田の三塁ゴロを内野安打にする守備。満塁後、岩田が押しだし死球で2点目を失い、リズムを失った。
「投手が完全に打ち取っている打球。アウトにしなければいけなかった。しっかりと反省したい」と唇をかむ。昨年の秋季キャンプから、泥だらけになりながらめざましい進歩を遂げてきた三塁守備。それだけに悔しさもひとしおだった。
3安打3打点の活躍にも表情は険しいまま。「(九回も)僕自身は点差も関係なく、いつも通りの気持ちで打席に入った」。その集中力がもたらした粘りだ。次こそは勝利を手にし、笑顔を輝かせる。