8月無敗の藤浪、今季初登板でG倒や
14日の巨人戦(東京ドーム)に先発予定の阪神・藤浪晋太郎投手(20)が11日、今季初登板となる伝統の一戦での勝利を誓った。プロ入り後、8月は通算7戦5勝と無敗を誇る夏男は、昨年10月5日以来の対戦となる巨人を、真っ向勝負で封じ込める。
落ち着いた受け答えが頼もしい。室内練習場からクラブハウスへとつながる通路。夏の甲子園大会、ブラスバンドが奏でる応援曲と大歓声が響く中で取材に応じた藤浪は、懐かしい音を気にするでもなく、冷静な口調で目の前の大一番に向けた意気込みを示した。
「巨人がどうのこうのというのではないけど、もちろん相手が首位なので勝ちたいのは当然」
14日の第3戦に先発予定。巨人戦に登板するのは、今季初めてになる。残り44試合で1・5ゲーム差。第1戦、第2戦の結果にかかわらず、絶対に落とせない試合。いつも以上に20歳の右腕に掛かる期待は大きい。
結果で応える自信はある。6月11日のロッテ戦で4敗目を喫して以降、2カ月も黒星がなく、自身4連勝中だ。
「器用なタイプではないので、ソロ(本塁打)は仕方ないぐらいの気持ちで投げたい。調子が上がっているからこそ、どのチームが相手でもいい投球をしたい」
東京ドームでの登板は昨年8月4日以来、2度目。前回は6回無失点で勝利投手になっている。悪いイメージはない。本塁打が出やすい球場でも攻めの姿勢を貫く決意だ。
また、8月は最も得意としている。昨年は5試合で4勝、防御率1・09。今季も2試合で1勝を挙げており、通算7試合で負けなしの5連勝中だ。
今季5度目の中5日での登板も意に介する様子はない。
「ウエートの日がずれるぐらいで大したことはない」
甲子園室内練習場ではキャッチボール、ダッシュなどで調整した。2012年、大阪桐蔭のエースとして夏の甲子園を沸かせた右腕が、今年も夏男の真価を発揮する。