和田虎が大敗 秋山撃沈、守備に乱れも
「DeNA8‐2阪神」(16日、横浜)
阪神が大敗を喫した。先発の秋山が三回途中6失点。マートン、伊藤隼が打球に追い付きながら三塁打にする拙守もあった。首位巨人とのゲーム差が変わらなかったことだけが救いだ。和田豊監督(51)は引き締め直す覚悟を示し、17日の先発マウンドに送り出すドラ1左腕・岩貞に期待を寄せた。
前夜の勝利を機に、上昇気流に乗りたい猛虎。だが、機先を制す相手の攻めに遭い、序盤で勝負は決した。
「1点を返して、よし、これからというところだったからね」。和田監督が悔やんだのは三回の秋山の投球だ。初回に梶谷の先制2ランを浴びたが、三回に今成の左前打で1点差に迫っていた。この日も流れは猛虎に‐。その直後の乱調劇だ。
先頭・松本の中堅左への二塁打から、4本の長短打を浴びて4失点。逆転への希望は一気にしぼんだ。指揮官の期待に応えられず、先発・秋山は2回2/3を6失点KO。背負ったビハインドは、あまりにも大きすぎた。
今季はお得意さまのDeNA戦での連勝は7でストップ。下位チーム相手の取りこぼしは痛い。巨人も敗れ、2・5ゲーム差が変わらなかった。ただ、先の重要な戦いに向け、気になる守備のミスが目立ったのも事実だ。
三回1死三塁では梶谷の正面の飛球に、左翼・マートンが照明が目に入り捕球できず、三塁打としてしまう。「照明だろうからね。ただ照明に入っても、何とか手だけは出してほしいものだけどな」と指揮官は話す。
4点ビハインドの七回1死二塁では、石川の左中間への打球に、中堅・伊藤隼がグラブに当てながら捕球できず三塁打に…。「当ててるんだから、絶対に捕らないとあかんプレー。あれは捕ってやらないと投手がかわいそう」と厳しかった。
和田監督が「そのプレーうんぬんではないけどな、今日の試合は」と話すように、試合を左右したものではない。ただ、1点でも失点を防ぐプレーがなければ、その上を目指す戦いは勝ち抜けない。
開幕から課題の先発ローテ5、6番手の座を懸け、17日はドラ1左腕・岩貞が先発。「期待を込めて送り出すわけなんでね。前回(10日・広島戦)も見るべきところはあった」と和田監督。堅い守備と怒とうの攻撃で、新星に輝きを与えたい。そう、今必要なのは、今日の1敗を明日の1勝につなげる戦いだ。