和田虎ラッキー!相手落球で決勝点
「阪神3‐1中日」(20日、京セラ)
運も実力のうち。猛虎の強さだ。「決勝点はラッキーでしたけどね。こんなこともあるんだなという決勝点。執念ですよ、上本の打球は」。勝負手を打った試合を取り、巨人と0・5差。阪神・和田監督にも笑顔が見えた。
苦手の相手左腕・浜田を打ちあぐねた。二回に新井良の中犠飛で先制するも、その後は追加点を奪えずに同点を許す。そして、迎えた七回だ。1死一、二塁の好機を得て、指揮官は代打攻勢に出る。
まずは8番・梅野に代打・関本を告げた。投手陣を厚くするため、捕手は2人体制。それでも「より代打を出しづらい状況ではあるけどね。今日の試合は、あそこからと思い切った」と勝負に出た。
だが、関本は2番手・又吉の前に空振り三振。そして好投の岩田にも代打・新井を送る。新井は粘って四球を選び2死満塁に。続く上本は左翼へと打ち上げる。万事休す…だが次の瞬間、左翼・藤井と中堅・大島が接触して落球(記録は中堅の失策)。たなぼたの2点が転がり込んだ。
「勝負を懸けた七回だったからね。岩田に勝ちがついてよかった」。指揮官は同じフレーズを繰り返した。それほど大きな賭けに出た勝負だった。運も実力のうち。それがなければ、優勝などつかめない。