和田監督「よく守った」3タテで手応え
「阪神5-4中日」(21日、京セラ)
守り勝ち、粘り勝つ猛虎野球。中日に3タテを食らわした。その数字以上に、価値のある3勝だ。「この3連戦はよく守ったな。いい試合ができたと思う」。阪神・和田監督は満足そうな表情を浮かべ、戦いの後を追った。
この日も守りが光る。1点差に迫られた終盤八回。無死一塁から平田が放った強烈な中前へのライナーを、六回の代打からそのまま中堅守備についてた大和がダイビングキャッチ。同点、さらには逆転にさえ結びつく安打を、見事な守備でもぎ取って見せた。
和田監督が「手元ではねるので、内野手には難しい」と話す京セラドーム。ただ、遊撃・鳥谷を中心に、堅い守りが光った3連戦。決して、幸運や好調な打撃だけで手にした勝利ではなかった。
シーズンも佳境を迎える時期だからこそ価値が高い。優勝チームは1試合ごとに完成度を上げていくものだからだ。「勝つたびに力をつけていくチーム。こういう接戦を取れるのは大事」と指揮官もその重要性を説いた。
巨人が勝ち、首位浮上はならなかった。ただ勝負の9月へ向けて、いや、その前の26日からの敵地・東京ドームでの直接対決を見据えて、猛虎がVロードをぶっちぎるイメージを抱かせるに十分な手応えは得た。