マートンみそぎ弾!暴言退場から一夜
「広島2-8阪神」(24日、マツダ)
うっぷんを晴らす完璧な弾道だった。阪神・マートンがダメ押しの12号3ラン。前夜、退場で迷惑を掛けたチームとファンに“みそぎ”の一発を放った。
2点リードの九回1死一、三塁。横山の内角直球をコンパクトなスイングではじき返し、ライナーを左翼席最前列へ運んだ。
八回1死一塁は広島3連戦で初安打となる右前打も放っており、「この3連戦はリズムが合っていなくて、ボール球に手を出していたけど、最後の2打席で修正できた」。26日からの巨人戦へ向けて手応えをつかんだ。
23日の広島戦。初回に外角直球をストライクと判定され、見逃し三振に終わると飯塚球審へ詰め寄った。さらに暴言を吐いて今季初、自身3度目の退場。5番打者の不在は2連敗の一因となった。
この日の試合前には「きのうはホリデー。一日、沖縄キャンプだったんだ。リフレッシュしたよ」と冗談を交えて、気持ちの切り替えを強調。試合では技術も修正してみせた。
和田監督は「気合が入っていた。球場に入るまでに気持ちに区切りをつけていたし、集中した時はこれぐらいできる。これを続けてほしいんだけどね」。優勝に不可欠な不動の5番。メンタルさえ、安定すれば怖いものはない。