和田虎いざリベンGへ まずはスギ撃ち

 いざ、昨年のリベンジを‐。阪神・和田豊監督(51)が25日、1・5差で挑む巨人との首位決戦に自然体で臨む決意を示した。昨年の同時期に3タテを喫し、事実上の終戦を宣告された因縁の相手と舞台。心は熱く、頭は冷静に‐。9年ぶりのリーグ優勝に向け、猛虎が宿敵を撃破する。

 嵐の前の静けさ。決戦を翌日に控えた和田監督のまなざしは、熱を裏側に秘めた穏やかさに満ちていた。東上前の広島空港で、搭乗待合室の椅子に体を預けた虎将。奪首をかけた真夏の3連戦に頭を巡らせると、柔和な口調で語りだした。

 「ちょっと広島では重かった。昨日の1勝で弾みがつくとか、勢いが出るとは思ってないけど、背中にしょってたもんがなくなった。まっさらな気持ちで乗り込めるね」。今季初の同一カード3連敗を回避した昨夜の逆転勝利。巨人との直接対決に臨むにあたり、不要な重圧と呪縛から解放される意義深い白星だと位置づけた。

 残り32試合。本当の勝負はまだ先にあると戦況を描いた。重要かつ、負けられない戦いであることに変わりはないが、平常心で宿敵との真っ向勝負に立ち向かう姿勢を打ち出した。

 「心は熱く、頭は冷静にだね。いかに平常心で戦えるか。今を頑張らないと先はないけど、勝負はまだ先にあると思ってるから」。着飾らない普段着野球。このテーマを遂行できるかを重要点に置いた。

 苦い思い出がある。5差で臨んだ昨年8月27日からの3連戦で3タテを食らい、宿敵の軍門に下った。「去年は結構、鼻息も荒かった。ここで勝たなきゃというところで、力みまくってた。でも今年は全く違うな」。指揮官も反省を成功への糧とする。

 初戦に全力を傾ける。「頭を取ることでのアドバンテージがすごくあるから。1戦目に全力で行くよ」。初戦を奪えば0・5差。逆の目が出れば、今回の3連戦での首位奪取は夢と消える。前回の対戦で4失点KOに追い込んだ杉内撃破の再現を狙う。

 1年前のリベンジだ。選手個々の脳裏と胸に刻まれて離れない悔しさと屈辱。自力で晴らすチャンスが目の前にある。さあ行け、猛虎戦士たちよ。高い壁を乗り越え、重い扉を開けた先に、追い求め続けた空間が待っている。

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