メッセ8回2失点&189Kも12勝目スルリ
「巨人4‐3阪神」(26日、東京ド)
奮投は実らなかった。阪神・メッセンジャーが、8回4安打2失点の力投。「チームが勝つチャンスを与えるということでは、自分の仕事はできた」。またしても王者を苦しめたが、目前で12勝目は逃げてしまった。
首位攻防の大一番。立ち上がりから150キロを超える剛速球がうなりを上げ、変化球の精度も抜群だった。三回、2死走者なしの場面では、苦手の坂本にファウルで粘られながらも、落差の大きいカーブで見逃し三振。自己最多となるシーズン184個目の奪三振をマーク。この試合9奪三振で、シーズン189奪三振まで伸ばした。
バットでも貢献した。三回の第1打席。敵地にどよめきが起こるほどの強烈な中前打を放った。それまで完璧な投球を披露していた杉内は、続く上本をストレートの四球で歩かせるなど、動揺を隠せず。四、五回と失点を重ねた。
悔やまれるのは六回のマウンド。阿部に2ランを被弾した。外角低めを狙った初球の152キロが、わずかに内側に入り「それまでは良かったが、阿部さんに打たれたのは失投だった」。この一撃が、最終的には響いた。
勝てば今季、巨人から5勝目。阪神では、バッキー、キーオに並ぶ外国人最多記録だったが、お預けとなった。それでも対戦防御率は1・94と、1点台をキープしている。
和田監督は「よくあそこまで粘ってくれた」と、助っ人をたたえた。まだ、直接対決は5試合ある。Gキラーの熱投が、必ず報われる日が来ると信じたい。