和田監督続投へ!V争い&若手登用評価
阪神が、今季で3年契約が満了する和田豊監督(51)の来季続投の基本方針を固めたことが27日、分かった。1年目こそ5位に沈んだが、昨年は2位に進出。今季もここまで巨人に1・5差の2位と健闘している点を評価。残り30試合で、昨年のような急激な失速でもない限り、正式要請となる運びだ。
和田政権が4年目に突入する公算が確定的となった。30試合を残して首位・巨人を1・5差で追走する2位と健闘。9年ぶりのリーグ優勝を狙える位置におり、長期政権の構築を願う電鉄本社サイドも、これまでの戦いを評価した。
監督就任1年目の一昨年は借金20を抱えた5位と低迷したが、昨年は最終的に巨人に12・5差をつけられながらも、3年ぶりのAクラスとなる2位を確保。契約最終年となる今季も、首位・巨人と白熱の戦いを繰り広げている。
電鉄トップの坂井オーナーはかねて、常勝軍団の構築を願い、長期政権を任せられる人材を欲していた。昨年までの采配には疑問符を浮かべることもしばしばあったが、失敗を次への糧として改善を加え、指揮官として着実に成長を遂げている点にも一定の評価を与えている。
同オーナーは戦力補強と並行して、生え抜きの若手育成に重きを置いている。藤浪、上本の成長をはじめ、新人の梅野を正捕手に据え、同じく新人の岩貞、岩崎を積極的に登用し、2年目の金田らが結果を残していることも、来季以降をにらんだ上でのプラスとした。
和田監督続投の基本方針に沿って、球団は水面下で米大リーグ・アスレチックス傘下の2Aミッドランドに所属する中島裕之内野手(32)の獲得調査を開始。また、台湾代表の最速153キロ右腕・郭俊麟(グォ・ジュンリン)投手(22)=国立台湾体育運動大学=の獲得にも動くなど、戦力増強へのサポートを整えつつある。
また、若手野手のさらなる成長を促進させるため、OBでNTT西日本の佐々木誠監督(49)を打撃コーチとして招へいするプランも浮上している。
和田監督続投の前提条件になるのが、残り30試合の戦いぶり。Aクラスを確保すればほぼ間違いないが、昨年終盤のような大失速や、仮にCS進出を逃すような事態になれば、話は土台から見直される可能性もはらんでいる。