金田プロ35戦目初黒星 再び救援に
「阪神1‐4ヤクルト」(30日、甲子園)
ロッカーまでの階段を、うつむきながら上がる足取りは重かった。阪神先発・金田が逆転打を浴びて、プロ初黒星。敗戦の責任を背負い込んだ。
「真っすぐも変化球も浮いてしまった。実力不足ということです」
1‐0の四回。1死から畠山に中前打を許すと、雄平に高くなった直球をはじき返された。右中間フェンス直撃の二塁打で二、三塁。さらに、ユウイチにも外角高めの146キロ直球を中堅左へ。逆転2点適時打を打たれて、肩を落とした。
リズムをつくれなかった。三回までの先頭打者すべてに安打を許した。「5回で先頭打者を3度も出してしまい…」と攻撃への流れを生み出せなかった、自身の投球を悔やんだ。
それでも、苦しい投手陣においてフル回転している。この日は、27日・巨人戦のリリーフから、中2日での先発マウンド。5回2失点に抑えた2年目右腕を「役目は果たしてくれた。中継ぎをやりながら、これ以上を求めるのは酷だよ」と、和田監督はかばった。
次回は、再び救援陣に加わる。この試合を含めて35試合に登板。いまや、優勝を争う虎投に欠かせない貴重な戦力だ。自身の開幕からの連勝は「5」でストップした。だが、立ち止まっている暇はない。逆転Vへ、これからも金田の右腕が必要となる。