能見にかける!逆転Vへ虎投ローテ再編
阪神が先発ローテを再編し、能見篤史投手(35)が5日・中日戦(ナゴヤドーム)を経て、中5日で11日・巨人戦(甲子園)に先発することが1日、確実になった。今季はここまで7勝11敗ながら、状態は上向き。今シーズン最後の「伝統の一戦」を能見に託す。
逆転Vへ、エースがチームの命運を握る。9日から首位・巨人と今年最後の3連戦を本拠地・甲子園で戦う。1年間の集大成だ。1戦目メッセンジャー、2戦目岩田に続き、大トリ3戦目の先発マウンドに能見が立つ。
「全部、大事だよ。巨人だけじゃなくて」
巨人戦の前にまずは5日の中日戦に全力を注ぐ。甲子園室内での投手指名練習に参加した能見はいつも通り、淡々と言葉を並べた。今季は自己ワースト11敗。前半戦は好投してもなかなか白星に恵まれず、苦悩の日々を過ごした。そこで首脳陣は14カード連続で先発してきた巨人戦の回避を決断。ここ最近2カードはメッセンジャー、岩田、藤浪が先発を務めた。能見は「幸せなこと(笑)。変な気分ですね。いい意味に捉えています」と前を向いて自身の状態を上げてきた。
これが功を奏し、後半戦は6試合の登板で、2勝3敗ながら防御率2・66。すっかり本来の安定した投球を取り戻した。「しっかり序盤を抑えられていることがいい方向にいっていると思う。調子はずっと変わらないよ」と本人も納得の表情を浮かべる。
7勝目を挙げた29日ヤクルト戦の試合後、中西投手コーチは「最後はエースにかけてみたいのはある」と巨人戦先発を示唆。さらに11日・巨人戦の次は、阪神投手陣が苦手とする神宮でのヤクルト戦(17日)に向かうプランも浮上している。
チームは現在3カード連続で負け越し中。大失速した昨年の二の舞はごめんだ。ペナントレース終盤、能見がチームをけん引する。