掛布DC、来季1軍コーチ就任プラン
阪神・掛布雅之DC(59)が来季、1軍コーチの職に就く可能性が浮上した。球団幹部が1日、「来年はユニホームを着てもらいたいと思っている」との構想を披露。今季はGM付育成&打撃コーディネーターとして、主に2軍の若手野手を指導してきたが、来季は甲子園に活躍の場を移し、後進の育成を促進させる狙いだ。
ミスタータイガースが聖地に帰ってくる。現役時代、巧みな打撃と華麗な守備で多くのファンを魅了した掛布DCが来季、タテジマを身にまとい、1軍コーチとして27年ぶりに甲子園にがい旋する可能性が浮上した。
GM付育成&打撃コーディネーターとして現場復帰を果たした今季、ムラのある打撃に課題のあった3年目の伊藤隼を矯正指導し、シーズン中盤以降、1軍に定着させるなど、次世代の若手育成に心血を注いできた。
和田監督続投の基本方針を固めると同時に、掛布DCの卓越した打撃理論と指導結果を高く評価した球団サイドは、より勝負強い打線で常勝軍団を構築するためには、掛布DCの指導力を1軍で発揮してもらうのが最善策と位置づけた。
球団幹部は「手腕は評価してます。しっかりとした理論を持っていますし」と、分かりやすい言葉と指導で若手野手の成長を促してきた実績を評価。2年目を迎える来季に関しては、「ユニホームを着てもらいたいと思っています」との見解を示した。
球団サイドは今季、掛布DCの指導域に制限を設けない意味合いも兼ねて、呼称に1、2軍を付けず、あえて背番号なしのフラットな状態で選手と向き合う環境を整えてきた。
だが、1軍コーチの職責を負うのであれば、必然的に背番号を付す必要性が出てくる。現在、空き番となっている現役時代と同じ「31」になるのか否か。その辺りへの興味も尽きない。
ただ、現状は構想段階で、掛布DCの1軍コーチ就任の内部決定までには至っていない。「和田監督が続投したとして、その体制にうまくはまるかというのもありますので。総合的に見て判断したい」と球団幹部。今後の戦績いかんなどによる流動的な部分も残されてはいるものの、掛布DCの1軍昇格プランは、球団創設80周年を迎える来季の大きな目玉になる。