鳥谷まさかの“失策”記録は安打も自省
「阪神1-3巨人」(10日、甲子園)
名手はそれを「失策」と受け止めた。同点の八回1死二塁。坂本の痛烈な打球が遊撃左へ転がると、阪神・鳥谷が逆シングルで差し出したグラブをはじき飛ばし、外野へ転がった。この間にスタートを切っていた代走の鈴木が三塁を蹴って生還。決勝点を献上した。
「どんな形でも止めなきゃいけない。はじいても前に落とせば、点は入っていなかった」。記録は内野安打だが、防ぎようがあったと本人は自省した。
ネット裏では米大リーグ・ナショナルズの環太平洋コーディネーターを務めるブラウン氏(元広島、楽天監督)が視察。「毎年3割を打って、守備も素晴らしい」と、海外FA権を有する背番号1に熱視線を送っていた。
初回に菅野の内角速球とらえ、右中間への適時二塁打で先制点を挙げた。「球種の多い投手だし、チャンスだったので思い切っていった」。初球を仕留め主導権を握ったが、終盤に守備で悔いを残した。自ら追求するメジャー級のパフォーマンスは、最後まで緩めない。