岩田10勝の壁…4度目挑戦も逆転被弾

 「ヤクルト5‐3阪神」(16日、神宮)

 虎が粘りを発揮できなかった。阪神は五回、大和、鳥谷の連続適時打で一度は逆転に成功したが、先発の岩田稔投手(30)が6回4失点と踏ん張れなかった。岩田は2008年以来6年ぶり2回目の2桁勝利に4度目の挑戦で失敗。正念場での9連戦の負け越しが決定した。

 あと1歩‐。その1歩が遠くかすむ。08年以来、6年ぶりとなる2桁勝利。岩田の4度目の挑戦は、左翼席へ届いた白球とともに、消え去っていった。

 「悪い球ではなかった?結果がホームランなので…」。ビジターのクラブハウスへ向かう重く長い道のり。岩田は悔しさを隠そうともせず、そう答えた。

 和田監督が「やっぱり課題の立ち上がりがな」と悔やんだ場面は初回だ。先頭・山田に初球の直球を左翼席へ運ばれ、早々に先制点を許す。三回にも暴投で2点目を奪われ、相手に序盤の主導権を握らせてしまった。

 それでも打線は五回に大和、鳥谷の適時打で逆転に成功。その裏を岩田が三者凡退に抑え、勝利への流れは猛虎へ傾いたかに見えた。だが…。六回無死一塁から飯原に低めの直球を拾われ、痛恨の逆転2ランを被弾する。

 前回登板の10日の巨人戦(甲子園)と同じ失敗を繰り返した。1点リードで粘りの投球を見せながら、七回2死で井端に同点ソロを浴びて10勝目を逃し、チームも敗戦。やはり終盤の一発で沈んだ左腕に、指揮官も「巨人戦の反省が生かせていない」と厳しかった。

 8月20日の中日戦で9勝目を挙げてから、4度目の足踏み。シーズン終盤の疲れもあるが「そんなことは言ってられない」と岩田は言う。だが、日ごとに1敗の重みは増す。

 この日、南球団社長は和田監督の来季去就に「基本は続投。監督はコロコロ代えるものではない」と球団の方針を示した。だが、昨季同様の失速感を漂わせる戦いが続けば、本社サイドも基本方針を見直さざるを得ない。

 自身の去就に「今は1戦1戦という気持ち。今日の試合、今日の試合に集中したい」と話すにとどめた和田監督。遠くかすむ1歩。その霧を晴らす戦いが、求められている。

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