若虎に“朝原走り”注入!心構えも伝授
“世界の脚力”を注入だ!08年北京五輪陸上男子400メートルリレー銅メダリストで、現大阪ガス陸上部コーチの朝原宣治氏(42)が16日、鳴尾浜で阪神の若手選手を熱血指導した。球団の要請で実現したもので、走法はもちろん、トップアスリートとしての心構えなど、若虎たちが薫陶を受けた。
朝原氏の一言一句に、若虎が耳を傾けた。「体の使い方、体重移動を中心にお話しました。野球に通じるものもあるでしょう」。アトランタから北京まで、4大会連続五輪出場。100メートル日本歴代3位の記録(10秒02)を持つトップアスリートが熱弁をふるった。
今回の指導は球団が「若い選手に“走る”ことを伝えてほしい。プロとしてのメンタル的な部分も」と要請。朝原氏が「野球と陸上は違うけど、体の主要な部分は一緒。これを機に、連携も生まれる」と応えて実現した。
まずは、グラウンドで手取り足取りの実技指導。「体がよく動くように」と、腕を顔の前で回す脳のトレーニングから始まり、スタートを切る際の体の使い方から走る姿勢まで。「体幹を意識した体重移動」をテーマに、約1時間の青空教室を行った。後半は虎風荘の施設内で、主に「トップアスリートとしての心構え」の講義が開かれた。
若虎たちも刺激を受けた。横田は「まず自分の体をよく知ること。野球につながる動きもありました。練習から試します」と話し、世界レベルの“心技体”を体感した。平田2軍監督は「言葉に重みがある。若い選手はためになったやろ。さすが“世界の朝原”」と感嘆。貴重な経験を、ナインの飛躍のきっかけにする。