福留、超美技!雄平の大飛球捕った

 「ヤクルト0-5阪神」(17日、神宮)

 ここぞで仕事をするのがベテランの味わい。試合の流れを左右する局面で阪神・福留のプロの技が光を放った

 初回だ。1点を先制し、なお2死一、二塁の場面。杉浦のフォークを右前に運ぶ適時打を放った。連敗中は好機で追加点を奪えず苦しんだ。「そういう意味でも初回に2点目が取れてよかった」。試合の主導権を握る得点は、大きな価値を生んだ。

 試合終盤は守備で魅せる。3点リードの七回無死一塁。雄平の右中間を破ろうかという一打を追い、最後はジャンピングキャッチ。フェンスに体をぶつけながらの気迫のプレーで反撃の芽を摘んだ。

 和田監督が「ビッグプレーだね。あの守備で相手の流れを止めた」と絶賛すれば、能見も「福留さんの守備が大きかった」と感謝。まさに試合の行方を決めるプレーだ。

 それでも名手は「普通です。思い切っていけるところはいかないと」と涼しい顔。そして「少しは能見の助けになったかな」とチームへ流れを呼び込む勝利に笑みを浮かべた。

 「最後の最後まで目いっぱいやるだけ。見に来てくれる人のためにもね。こういう試合を1試合でも多くできるように頑張ります」。福留が見せたのはプロの誇り。その誇りに懸け、残り11試合を勝利で駆け抜ける。

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